改訂版のガイドラインによる糖尿病患者の降圧治療

高血圧治療においては二つの治療方針が同時に進められていきます。一つが根本的な治療を達成するための原因治療であり、多くの場合には生活習慣に原因があると考えて食事や運動、喫煙や飲酒、社会生活のあり方などを考慮して生活習慣の改善による降圧を行っていきます。もう一つが降圧剤の使用による血圧のコントロールであり、ガイドラインによって定められた目標値に血圧をコントロールすることが実施されます。近年発表された改訂版のガイドラインでは目標血圧がより細かに定められています。改訂版では年齢や性別、糖尿病などの基礎疾患の有無によって目標血圧が定められているため、患者によって適切な目標を定めて降圧治療を行っていくということが原則となっています。また、改訂版のガイドラインにおいては基礎疾患の種類によって第一選択薬とすべき降圧剤についても拡張が行われ、近年臨床研究が行われてその有効性などについて得られた情報が反映されてきています。糖尿病患者に対して有用性が高いということが明らかとなってきた医薬品としてアンジオテンシン受容体拮抗薬やアンジオテンシン変換酵素阻害薬があり、糖尿病患者の降圧治療においては第一選択薬とすることがガイドラインに記載されています。この他にも状況に応じてカルシウム拮抗薬やβ遮断薬なども使用できるということになっており、患者の状況に応じて使い分けができるようにガイドラインが設定されています。こういった改訂はしばしば行われており、その時代の状況を常に反映できるように努力が行われてきています。そのため、医療の進展に伴って再び改訂が行われ、より現実に合ったガイドラインが策定されていくことになるでしょう。